ミヤのブログ

醤油飲みません

騎士団長殺したンゴw

村上春樹は文学じゃない」

僕がそう言うと、村上春樹好きの友人は耳を真っ赤にして反論してきた。
ああだこうだ理屈をこねくり回し、説得しようとしてくる様子は"ハルキスト"そのものだ。

村上春樹好きはろくな人間がいない。
コーヒーフレッシュの事は"ポーション"と言うし、すごーい!の事を"モルダウ河みたい!"と言う。

友人の言葉の節々には「それに───」と罫線が入っている様に思えてくる。あと5分もすれば「やれやれ」と言うに違いない。絶対に言う。


そもそも、僕は村上春樹が嫌いな訳ではない。
まあ特別好きという訳でもないし、まともに読んだこともない。ただ一言、否定的な事を言うだけでまくし立ててくる友人を面白おかしく眺めながら、コーヒーを飲む事が好きなのである。


10分ほど熱弁し「やれやれ」というセリフも聞けた所で僕は口を開く。


「あれは言葉のリズムから来る一種の音楽だ」


そう言うと、友人は妙に納得した顔で「ああ」とだけ言った。
僕は「え?マジ?wやばない?w」つった。

「コーヒーは俺のおごりだ」
彼はお金を置くと、満足げな顔で喫茶店を後にした。




やれやれ、一つだけ嘘をつきました。
そう───僕に村上春樹好きの友人などいない。